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格安SIMの速度制限を解除・回避する方法|快適通信の秘訣

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格安SIMは大手キャリアと比べて料金が安く、家計を助けてくれる心強い存在です。最近では、多くの人がスマホ代の節約を目的に格安SIMへの乗り換えを進めています。しかし、その一方でよく耳にするのが「速度制限がかかってしまって全然使えない」といった声です。

速度制限とは、契約しているデータ容量を超えて通信を行った場合に、通信速度が著しく制限される仕組みのことを指します。
これにより、動画が途中で止まったり、地図アプリの読み込みが遅くなったりと、日常のスマホ利用に大きな支障をきたすケースも少なくありません。

この記事では、格安SIMで速度制限がかかった際の解除方法や、事前に制限を回避するための具体的な対策をわかりやすく解説します。

また、主要な格安SIM各社の速度制限の仕組みや解除手段についても比較して紹介しますので、今すぐ困っている方にも、これから格安SIMを検討している方にも役立つ内容になっています。

目次

格安SIMの速度制限とは?

格安SIMを利用していると、一度は経験するのが「速度制限」です。

月末近くになると急に通信が遅くなり、動画が再生できなかったり、SNSの画像が読み込めなくなったりする――そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。

この章では、速度制限の仕組みと、それによってどのような不便が生じるのかを詳しく解説します。

速度制限が発生する仕組み

格安SIMを利用する際に多くの人が直面する「速度制限」。これは、契約している月間データ容量を超過した場合に、通信速度が自動的に低下する仕組みです。

制限がかかると、通常の高速通信ができなくなり、SNSの画像表示が遅れたり、動画が止まったりと、不便な状況になります。

格安SIM各社では、プランごとに高速データ通信の上限が設定されており、それを超えると「低速モード」に切り替わります。多くの場合、この低速モードでは最大通信速度が200kbps〜300kbpsに制限されます。

この速度ではLINEなどの軽量アプリは使用可能ですが、YouTubeや地図アプリのようなデータ量の大きいサービスは使いにくくなります。

以下に、主要格安SIMの通信制限発生条件と制限後の速度をまとめました。

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プロバイダー通信制限の発生条件制限後の速度
UQモバイル月間データ容量を超過した場合最大300kbps
mineo月間データ容量を超過した場合最大200kbps
IIJmio月間データ容量を超過した場合最大300kbps
OCNモバイル月間データ容量を超過した場合最大200kbps

速度制限が発生するタイミングは、ユーザーが意識しづらい部分でもあります。アプリのバックグラウンド通信や、動画の自動再生などで意図せず通信量を消費してしまうことも多く、「気づいたら制限されていた」というケースも少なくありません。

また、一部の格安SIMでは「3日間で一定量以上のデータ通信を行った場合」にも一時的な速度制限がかかることがあります。
これは回線の混雑を防ぐための措置であり、たとえ月間データ容量が残っていても制限されることがあるため、注意が必要です。

速度制限がかかるとどうなるのか

速度制限がかかると、スマホの使い勝手が一変します。通信速度が200kbps前後になると、テキスト中心のLINEやメールのやり取りは可能ですが、画像や動画を含むサービスは非常に使いづらくなります。

たとえば、YouTubeを視聴しようとすると、最低画質(144p)でも頻繁に止まり、まともに再生できません。
Googleマップなどの地図アプリは、地図が読み込まれるまでに時間がかかるため、ナビゲーション用途では不便です。
ネットショッピングでは商品画像が表示されにくく、購入までにかなりのストレスを感じるでしょう。

下記は、通信速度と使用感の目安です。

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通信速度使用可能なサービス使用感の例
128kbpsテキストメッセージ、メールLINEのメッセージはOK、画像送信に時間がかかる
200〜300kbpsSNSの閲覧(画像少なめ)、音声通話Twitterは重い、音声通話はギリギリ可能
1Mbps以上動画視聴(低〜中画質)、ネット検索YouTubeの360p動画は比較的スムーズ
10Mbps以上高画質動画視聴、アプリのダウンロード全体的に快適、Zoom会議や動画配信も問題なし

このように、速度制限がかかることで日常的なスマホ利用にも影響が及びます。特に、通勤・通学中に動画や音楽を楽しみたい人にとっては、大きなストレス要因になるでしょう。

速度制限を避けるためには、自分のデータ使用状況を把握し、必要に応じた対策を講じることが大切です。次章では、速度制限がかかった際に取れる具体的な「解除方法」について紹介していきます。

速度制限の解除方法

格安SIMを利用していて速度制限にかかってしまった場合、すぐにでも快適な通信環境を取り戻したいと思うのが自然です。この章では、実際に速度制限がかかってしまった際に取れる解除方法を具体的に紹介していきます。

データ容量の追加購入

最も即効性がある解除方法が「データ容量の追加購入」です。多くの格安SIMプロバイダーでは、高速通信容量をオプションで追加購入できるサービスを提供しています。

例えば、mineoでは1GBあたり330円(税込)、UQモバイルでは0.5GBあたり550円(税込)で追加データを購入できます。支払いは月額料金とは別に都度課金される形式が一般的です。

下記に代表的な格安SIMの追加データ購入オプションをまとめました(2025年3月現在)。

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プロバイダー追加容量料金(税込)備考
UQモバイル0.5GB550円「データチャージサイト」から購入可能
mineo1GB330円アプリから即時チャージ可能
楽天モバイル1GB550円実質的に制限なし、超過後1Mbps維持
IIJmio1GB330円「IIJmioクーポンカード」で購入も可能

購入後は即時反映されるケースが多く、速度制限を即座に解除できる点が大きなメリットです。ただし、毎月何度も追加するとコストがかさむため、「使いすぎない工夫」との併用が重要です。

Wi-Fiの活用

速度制限を受けている状態でも、Wi-Fiに接続すれば制限の影響を受けずに通信できます。自宅の固定回線や、カフェ、駅、商業施設などのフリーWi-Fiスポットを活用することで、制限中でも高速通信が可能になります。

ただし、公共のWi-Fiスポットはセキュリティリスクがあるため、以下の点に注意が必要です。

  • パスワードが設定されていないWi-Fiには接続しない
  • VPNを利用して通信を暗号化する
  • ネットバンキングやクレジットカード情報の入力は避ける

フリーWi-Fiの活用は、データ節約にもつながる有効な手段ですが、安全性を確保しながら利用することが前提です。

モバイルWi-Fiの併用

モバイルWi-Fiルーターを併用することで、格安SIMのデータ消費を抑え、速度制限を避けることができます。モバイルWi-Fiには以下のような特徴があります。

  • 複数端末で共有可能(スマホ、タブレット、PCなど)
  • 大容量・無制限プランが選べる(WiMAX、クラウドWi-Fiなど)
  • 契約次第で月額費用は3,000〜5,000円前後

例えば、WiMAXの「ギガ放題プラスプラン」は、3日で10GBの利用制限はあるものの、月間のデータ容量に制限がないため、格安SIMと組み合わせれば「普段はWi-Fiで、高速通信はスマホで」と使い分けることが可能です。

初期費用や端末代がかかることもありますが、外出先でも安定した高速通信を求める人には心強い選択肢です。

デュアルSIMの活用

最近のスマートフォンの多くは「デュアルSIM」に対応しており、2枚のSIMカードを挿入して同時に使うことができます。これを活用すれば、以下のような柔軟な使い方が可能です。

  • 主回線で速度制限がかかったとき、サブ回線に切り替えて通信継続
  • 通話はA社、データ通信はB社という使い分け
  • 1つのSIMは節約モード、もう1つは常時高速通信用に設定

特に、「楽天モバイル(1GB未満無料)」「povo2.0(使いたい時だけチャージ式)」のような柔軟性の高いSIMと組み合わせることで、コストを抑えながら速度制限の影響を回避することができます。

ただし、端末がデュアルSIM(DSDVなど)に対応している必要があるため、事前に確認しておくことが大切です。

速度制限を回避するための工夫

速度制限にかかってから解除するのも大切ですが、できることなら最初から速度制限に引っかからないようにすることが理想です。この章では、日常の使い方を少し工夫するだけで、通信量を節約し、速度制限を防ぐための具体的な方法をご紹介します。

アプリの設定見直し

意外と見落とされがちなのが、スマートフォン内のアプリ設定です。多くのアプリは、バックグラウンドで自動的にデータ通信を行っており、ユーザーが意識しない間にも通信量を消費しています。

特にSNSアプリ動画アプリクラウドストレージ系のアプリは注意が必要です。

以下の設定を見直すことで、無駄な通信量を削減できます。

iPhoneでの設定例

  • 「設定」→「モバイル通信」→不要なアプリの通信をオフ
  • 「Appのバックグラウンド更新」をWi-Fiのみに設定
  • App Storeの自動ダウンロードを無効化

Androidでの設定例

  • 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「データ使用量」→アプリごとにバックグラウンドデータ制限
  • Google Playのアプリ自動更新をWi-Fiのみ許可に設定

日常的に使っていないアプリが無駄に通信を消費していないか、一度見直してみることをおすすめします。

低速モードの活用

mineoIIJmioなどの格安SIMには、「低速モード(節約モード)」と呼ばれる機能があります。

このモードをオンにすると、通信速度は200kbps〜300kbps程度に制限されるものの、データ容量を消費しなくなります。つまり、軽い通信を行う際に低速モードを使えば、月のデータ容量を節約することができます。

たとえばmineoの「パケット放題Plus」では、月額385円で最大1.5Mbpsの通信が無制限に使えます。1.5Mbpsであれば、YouTubeの360p再生やウェブ検索、音楽ストリーミング程度なら十分対応可能です。

低速モードの活用シーン

  • 通勤・通学時の音楽ストリーミング(Spotify、Amazon Musicなど)
  • テキスト中心のSNSやニュース閲覧
  • Googleマップの検索・閲覧(初期読み込みはやや遅め)

このように、「使うときだけ高速、あとは低速」というメリハリのある使い方で、月末まで快適に通信を維持できます。

カウントフリーサービスの利用

一部の格安SIMプロバイダーでは、「カウントフリー」または「ゼロレーティング」と呼ばれるサービスを提供しています。これは特定のアプリを利用する際、その通信量をデータ使用量としてカウントしない仕組みです。

たとえば、以下のようなカウントフリーサービスがあります(2025年3月時点)。

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プロバイダーサービス名対象アプリ月額費用(税込)
LINEMOLINEギガフリーLINEのトーク・通話・画像・動画0円
BIGLOBEモバイルエンタメフリー・オプションYouTube、Spotify、ABEMA、radikoなど308円〜1,078円
mineoマイそく(スタンダード)全アプリ(制限時も最大1.5Mbps)990円

これらのサービスを上手に活用すれば、好きなアプリを思い切り使っても速度制限の心配がなくなります。特に動画や音楽系サービスを日常的に使う人にはおすすめです。

ただし、対象アプリ以外の通信は通常通りカウントされるため、他のアプリやブラウザの利用には注意が必要です。

格安SIM各社の速度制限ポリシー比較

格安SIMとひとくちに言っても、速度制限の基準や解除方法は会社ごとに大きく異なります。この章では、主要な格安SIMプロバイダーの速度制限に関するポリシーを比較していきます。

主な格安SIMプロバイダーの速度制限基準

通信制限の内容には、「月間データ容量超過時の低速通信」「短期間での大量通信による一時制限」の2種類があります。以下は、2025年3月時点における主要な格安SIMの速度制限基準の比較表です。

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プロバイダー月間データ容量制限制限時の速度一時制限の有無備考
楽天モバイル無制限(段階制)1Mbps(超過後)なし3GB超過で1Mbps制限(実質使い放題)
UQモバイルプランによる(3GB〜)最大300kbps一部あり(混雑時)節約モードあり、切り替え可
mineo1GB〜最大200kbpsなしパケット放題Plusで実質無制限利用可
IIJmio2GB〜20GB最大300kbps条件付きであり「ギガプラン」で柔軟な容量選択が可能
LINEMO(ミニ)3GB最大300kbps混雑時に一時制限の可能性LINEギガフリー対応
BIGLOBEモバイル1GB〜30GB最大200kbps一部制限あり動画や音楽に強い「エンタメフリー」対応

速度制限時の最大通信速度が「200kbps」か「300kbps」かで体感の差は意外と大きく、LINEの画像送信や地図アプリの読み込みなどに影響します。

また、楽天モバイルのように「容量超過後も1Mbps」で利用できるサービスは、通信品質を重視する人にとって安心感があります。

ユーザーの口コミと評判

速度制限については、公式のスペックだけでなく、実際に使っている人の声を参考にすることも重要です。以下は、各社の速度制限に関するユーザーの口コミをもとにした特徴です。

  • 楽天モバイル
    • 「1Mbpsでも意外とYouTubeが見られる」「混雑時の速度低下が気になる」
  • mineo
    • 「パケット放題Plusで節約しながらも快適」「昼休み時間帯はやや遅い」
  • UQモバイル
    • 「制限時でも300kbpsで十分使える」「切り替えが簡単で便利」
  • IIJmio
    • 「通信の安定感がある」「アプリからの速度確認がわかりやすい」
  • BIGLOBEモバイル
    • 「エンタメフリーが便利だけど、動画以外の速度は平凡」

通信速度や制限の影響は、住んでいる地域や使用時間帯にもよるため、口コミはあくまで参考の一つとして考えつつ、自分のライフスタイルに合ったSIMを選ぶのがポイントです。

まとめ

格安SIMは、月々の通信費を大きく節約できる一方で、速度制限という落とし穴も存在します。

速度制限は、契約したデータ容量を超過した際や、一時的な通信混雑時に発生することが多く、思わぬタイミングでスマホの使い勝手が悪くなってしまう原因となります。

本記事では、速度制限にかかった際の解除方法として、追加データの購入、Wi-Fiやモバイルルーターの活用、デュアルSIMの利用などを紹介しました。さらに、制限そのものを回避するために、アプリ設定の見直しや低速モードの活用、カウントフリーサービスの利用といった工夫もご提案しました。

格安SIMは、各社によって制限時の通信速度や対応の柔軟さは異なるため、自分の利用目的や生活スタイルに合ったサービスを選ぶことが重要です。

特に、楽天モバイルのような「実質無制限」型や、mineoのように低速でも快適に使えるプランを提供している事業者は、速度制限が心配な方にとって強い味方となるでしょう。

ぜひ本記事を参考に、今の通信環境を見直し、快適でストレスのないスマホライフを実現してください。

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この記事を書いた人

スマホ代を月6,000円→900円に節約したことをきっかけに、「かしこモバイル」を運営中。
現在はライター歴10年目。医療・ガジェット・通信分野を中心に執筆しています。

「スマホ代は無駄にするな!」をモットーに、初心者にもわかりやすくSIM・WiFi選びを解説しています。

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